相手プレイヤーから捨てられた牌は、相手がさきほどまで持っていたもの。それを引いたきた新しい牌と入れ替えて捨てる。

これは、その新しい牌が、捨てた牌よりも重要度が高い、必要なものということになる。

 

「それは、分かっている。でも、その捨てた牌からどう考えればいいの?そこから何が分かるのか?」

 

こういう疑問に、説明していきたい。

相手の捨て牌の見方には、大きく分けて2つある。

狭い視点で見るか、広い視点で見るかである。

 

すなわち、

 

①捨てられた1つ1つの手出し牌だけに着目

②捨てられた牌全体に着目

 

結論から言うと、以下の予測の材料が得られる。

①は相手の作りたい面子候補や当たり牌の予測

②は相手が作ろうとしている役

 

そのため、あなたが相手の当たり牌候補を予測したいならば、相手の手出しした牌を個別に見る。

またあなたが、相手が作ろうとしている役を予想したいのならば、相手の捨て牌全体を見る。

ここでは、①について説明してみる。

 

①捨てられたそれぞれの手出し牌だけに着目

特定の役の決め打ちや配牌時からテンパイまで近いものではない限り、序盤(4つ目の捨て牌が並ぶ4巡目以内)の手出し牌は、不要な字牌や1,9の牌が捨てられることが多い。

 

ゲームの中盤以降(5つ目の捨て牌が出る5巡目以降)は、不要な牌の整理が終わって、面子作りに関係する手出し牌が出てくる。

 

なぜか?

 

例として、以下のような配牌が来たとしよう。

状況は、東1局0本場、あなたは西家とする。

 

 

このような配牌をぱっと見たとき、不要な牌は九萬、南、北、中だ。

(中をもう1枚引いた場合は、必要牌となる。3枚集めると役がつくため)

4つの面子と1つの頭を作ればいいので、頭の候補は1萬ですね。

そして、4つの面子候補は、5・6萬、2・4ピン、6・8ソウ、あとは7ピンを使った面子を作ればいいかなと考える。

 

そのため序盤は、この4つの牌が捨て牌候補となる。

これらの不要牌を捨てていって、6巡目の時点で以下のような手になったとしよう。

 

 

あなたが、6巡目に5ピンを引いたきた。上がる確率を少しでも上げるなら、2ピンを捨てて、5ピンを手の中に入れる。

理由として、

 

2.4ピン⇒3ピンが入れば、1面子完成

4・5ピン⇒3ピンと6ピンが入れば、1面子完成

 

つまり、1種類分の有効牌が増えることになるためだ。

 

この捨てた2ピンは、序盤で捨てる予定だった南や北の字牌と比べて、捨てられた意味が違う。

2ピンは、面子作りに関係していた牌であることが分かると思う。

 

物凄く単純で簡単な例を挙げたが、このように

序盤で捨てた牌よりも、中盤で捨てた牌の方が、重要度が高いことが多い。

 

そのため、中盤以降に相手から手出しされた牌は、面子構成に関係してくるため、テンパイした時の当たり牌がその周辺になる可能性が高くなる。

 

ここで注意なのが、あくまで可能性が高くなるといった話。上の画像のように2ピンが手出しされたからといって、4・5の形になった、またその周辺が将来、危険牌候補になるわけではない。

 

例えばこのような場合。

 

 

上の画像のように、4ピンを引いてきたら、2ピンと入れ替えるだろう。この場合、2ピンは手出しされたが、将来的に2ピン周辺は、当たり牌にはならない。そして、4・5ピンの形にもならないだろう。

 

 

また上の画像のようにチートイツを狙っている場合、捨て場にある牌の数を無視するならば、2ピンを切る。

チートイツは、1,9や字牌待ちにした方が相手にとって都合が悪く、上がり牌の候補となる。

(1,9や字牌は不要牌になることが多いため。)

この時も、2ピン周辺は、特に危険ではないことが分かるだろう。

 

このように、手出し牌からは様々な仮説が浮かんでくるため、複雑になる。

絶対にやめておいた方がいいのが、待ち牌の一点読みである。

ほとんど当たらないから。

 

それなら、最初から読みなどしなくてもいいと思うかもしれない。

しかし、危険だと思う牌の種類をいくつか予測することは、全く予測しないと比べて、不安や恐怖が薄れる。

それは、あなたのミスを減らすこと、正確な判断を下せることにつながる。