ネット麻雀しかやったことがないあなたにとって、リアル麻雀はどんな感じだろう、と考えたことがあるかもしれません。

ネット麻雀とリアル麻雀を両方経験した私の意見としては、リアル麻雀の方が圧倒的に難しいです。
理由はネット麻雀と比べてリアル麻雀の方が、五感で得られる情報や脳内で処理しなければならない情報の量が増えてしまうからです。

 

まず、五感で得られる情報に着目してみます。
ネット麻雀って、自分自身の手牌と相手の捨て牌、ドラ表示牌しか見えるものはないですよね。
一方、リアル麻雀は、相手の表情や仕草といった、ネット麻雀にはない視覚情報があるんです。
例えば

・悩んでいる顔をしている
・どの牌を捨てようかと悩み、相手の手が止まる
・感情的になっている
・新しく引いた牌を相手の手牌右端から2番目に入れた

 

悩む時や手が止まる時って、

・複雑な手牌をしていて、どれを捨てればよいか分からない。
・捨てる候補が2、3つあって、どれかを捨てると絶対裏目に出るパターンが存在するような手牌。
・相手がリーチをしていて、攻めるor降りるかを考える。また、攻めるならどれを捨てていくか考える。

上の動画だと、15分50秒や27分45秒あたりの場面が、それに該当しています。

二階堂亜樹さんが、2萬を引いた途端に、今までスムーズに牌を捨てていた手が止まっています。(動画の15分50秒あたり)

動画の27分45秒あたりでは、亜樹さんのお姉さんである二階堂瑠美さんが、字牌である中を引いて5秒以上悩んでいることが表情や仕草から伺えます。

もしあなたが下の図1のような状況に遭遇してしまったら、手が止まって悩むのではないでしょうか。
かなりレアな場面ですが。

 

図1 イーシャンテンの手で、さらに赤5ソウを引いた状況

 

麻雀では、自分自身の思い通りにいかないことが多いので、感情的になりやすいです。
感情的になっている時って、冷静な思考ができていない、周りが見えていないことが多いです。
私の経験上このような状態になった時、自分自身の手牌ばかり見ていることが多いような気がします。
こういう人は、リーチせずに上がるダマテンによく振り込んでいることが多いです。
実際に、私がよく相手に振り込んでいました。

引いてきた牌をどこにいれるかを見ている人は、少ないですがいますね。
例えば、字牌は手牌の端にいつも並べるというクセがある人は結構います。
そういうクセがある人とあなたが分かっていて、その人が新しく引いてきた牌を右端に置いたらどうでしょうか。
その新しく引いた牌は字牌じゃないのか、と推測してしまいませんか。

 

視覚情報だけでなく、リアル麻雀では聴覚からの情報も得られます。
これは、リアル麻雀にしかない特有の情報ですね。
動画では、実況の声にかき消されて、聞き取れにくいですが。

リアル麻雀には、鳴きやリーチ宣言する時は必ず発声をします。
相手の声の大きさ、トーンなどの聴覚情報は、ネット麻雀にはありません。
いつもよりリーチ宣言の声が大きい、自信がこもっていると感じたら、高得点の手牌である可能性が高いです。

このように、ネット麻雀にはない外部情報がたくさんあることがわかるかと思います。

 

次は脳内処理の情報です。
ネット麻雀が機械的にやってくれる要素などをリアル麻雀ではあなた自身が行う必要があります。

例えば鳴きですね。
ネット麻雀と違ってリアル麻雀は、ポンといった鳴く行為をするか否かを予め決めておき、いつ捨てられるか分からない鳴く牌をあなたが常にチェックしないといけません。

ネット麻雀でも予め決めておくのですが、「ポンしますか?」「チーしますか?」といったふうに、相手の捨て場を見ずとも教えてくれて、かつ鳴くかどうかを待ってくれます。

しかし、リアル麻雀では「ポンしますか?」といったアイコンが現実世界になんて出てきません笑
相手から「ポンしますか?」なんて言われることも、とーぜんないです。

予め鳴く牌を決めておかないと、いざその牌が出たとしても気づかなかった、発声できかったといったことが起こり、上がりを逃してしまうことがあります。

 

2つ目は、あなたがテンパイした時の当たり牌のチェックです。
ネット麻雀なら、「ロン」「ツモ」と表示されるので大丈夫ですが、リアル麻雀だとそうはいきません。

あなたの当たり牌のチェックで気を付けたいのが、以下の3つ。

 

・当たり牌の種類が3種類以上ある多面待ち
・あなたの捨て場
・あなたが捨てた牌によって鳴かれた牌

 

待ちは2種類だけと思ってたら、実はもう1種類当たり牌があったということはよくあります。
気づかずに見逃してしまっても、誰も教えてくれません。

この時、あなたがリーチをしていて、相手の捨て牌で上がったら反則になります。
麻雀の専門用語で言うと、チョンボというやつです。
点数を手に入れるどころか、点数をあげるハメになります。
多面待ちになりやすいチンイツは、特に注意が必要。

また、せっかくテンパイしたと思ったら、自分の捨て場にある牌や鳴かれた牌が自分の当たり牌である場合もあります。
テンパイしたら、必ず自分の捨て場と自分が鳴かれた牌のチェックをすることです。

 

そして、極め付けが点数計算です。
麻雀がよく分からなくて辞めてしまう要因の1つがこれだと私は思っています。
やり方さえ理解できればただの算数なんですけど、これが嫌だ、意味不明と思う人が多いです。

上がった時に、役の数と手牌であなたの点数が出せます。
役のポイントの合計が5ポイント以上なら点数が固定なのですが、4ポイント以下だときっちり計算をしないといけません。

電卓など使わず頭で暗算をします。
たまに間違った点数を申告されることがあります。
私も時々誤った点数申告をしていまいます笑

たいてい、他の人が間違いに気づいて指摘してくれますが、やはり間違った点数を申告するのは申し訳ないことです。
まあ、私は申し訳なさよりも人間だから計算ミスぐらいあるよね!みたいな開き直りの割合が大きいですけど笑
もちろん、相手の間違った申告にも寛容ですよ。
ネット麻雀だと、こういう計算は自動で正確にやってくれるので、楽ですね。

 

色々と長く書きましたが、結局のところ
ネット麻雀よりもリアル麻雀の方が、五感から得られる情報、処理する情報が倍以上にあるため、ものすごく大変です。

私個人の経験からも言えるのですが、リアル麻雀はネット麻雀と比べてすごく疲れます。
特に、脳の疲れがすごいです。
リアル麻雀を2-3半荘すると、頭がボーッとなります。
ひどい時は、軽い頭痛がします。

目的によりますが、麻雀が強くなりたいのならば、情報量が圧倒的に多いリアル麻雀ですね。
ネット麻雀のいいところは、点数計算などの面倒くさいことをカットできるところやどこでも気軽にできるところでしょうか。
敷居の低さは、圧倒的にネット麻雀が勝ってますね。

完璧主義を改善すると言う目的なら、ネット麻雀で十分かと思います。